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第9章 所得税と住民税

所得税は、給与収入から控除を順に引いて課税所得を出し、税率をかけて計算します。住民税も同じ流れですが、控除の額と税率が違います。

読了約3分|確認の4択3問|更新:2026年11月4日

この章で分かること

所得税の4段階の計算。令和8年分の基礎控除。住民税の10%と均等割。

所得税の計算の流れ

段階計算
1. 給与所得給与収入 − 給与所得控除
2. 課税所得給与所得 − 所得控除(社会保険料控除・基礎控除・配偶者控除・扶養控除など)
3. 所得税課税所得 × 税率 − 控除額
4. 納める額所得税 + 復興特別所得税(所得税の2.1%)

第8章の社会保険料は、2段階目で社会保険料控除として全額が所得から引かれます。

税率

課税所得税率控除額
1,000円〜1,949,000円5%0円
1,950,000円〜3,299,000円10%97,500円
3,300,000円〜6,949,000円20%427,500円
6,950,000円〜8,999,000円23%636,000円
9,000,000円〜17,999,000円33%1,536,000円
18,000,000円〜39,999,000円40%2,796,000円
40,000,000円以上45%4,796,000円

令和8年分の改正

令和8年度税制改正で、所得税の基礎控除の引上げ、給与所得控除の最低保障額の引上げ(65万円から74万円)、扶養親族等の所得要件の引上げ(58万円から62万円)が行われました。原則として令和8年12月1日に施行され、令和8年分以後の所得税に適用されます。会社員の場合は、令和8年分の年末調整で反映されます。下の表の基礎控除(合計所得金額655万円以下の上乗せ分)と最低保障額74万円は令和8・9年分の特例を含む額で、令和10年分以後は変わります。

合計所得金額基礎控除(令和8年分)
489万円以下104万円
489万円超 655万円以下67万円
655万円超 2,350万円以下62万円
2,350万円超 2,400万円以下48万円
2,400万円超 2,450万円以下32万円
2,450万円超 2,500万円以下16万円
2,500万円超0円

住民税

住民税は、所得割と均等割を合わせた額です。所得割は課税所得の10%(道府県民税4%・市町村民税6%)から調整控除などを引いて計算します。均等割は4,000円(道府県民税1,000円・市町村民税3,000円)で、これに国税の森林環境税1,000円が併せて徴収されます。住民税の基礎控除は43万円で、所得税とは額が異なります。

住民税は前年の所得で決まり、6月から翌年5月まで給与から差し引かれます(第7章)。退職したときの扱いは第11章で扱います。

この章の計算をする

手取り計算機 令和8年分の改正を反映して、1年分の所得税・住民税の目安を出します。

確認の4択

課税所得500万円の所得税(復興特別所得税を除く)の計算で正しいのは。

330万円〜694.9万円の区分は税率20%・控除額427,500円です。

住民税の所得割の税率(道府県民税と市町村民税の合計)は。

道府県民税4%と市町村民税6%で合計10%です。

令和8年分の改正で、給与所得控除の最低保障額はいくらになりましたか。

65万円から74万円に引き上げられました。74万円は令和8・9年分の特例を含む額です。

出典

  1. 国税庁「令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ等について」
  2. 国税庁「源泉所得税の改正のあらまし」
  3. 国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」
  4. 総務省「個人住民税」

更新:2026年11月4日。この章は一般的な情報で、個別の税務・労務の助言ではありません。