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第10章 賃金の相場を読む

自分の賃金が相場と比べてどうかを見るときの代表的な物差しが、厚生労働省の賃金構造基本統計調査です。何を測っている数字かを知ってから使います。

読了約3分|確認の4択3問|更新:2026年11月4日

この章で分かること

統計の「賃金」が残業代と賞与を含まない6月分の平均であること。年齢・学歴・企業規模でどれだけ違うか。

賃金構造基本統計調査とは

賃金構造基本統計調査は、統計法に基づく基幹統計で、主要な産業の労働者の賃金を、雇用形態、就業形態、職種、性、年齢、学歴、勤続年数などの区分で明らかにする調査です。

所定内給与という物差し

この調査の「賃金」は、6月分の所定内給与額の平均です。所定内給与額は、6月分として支給された現金給与額(きまって支給する現金給与額)から、時間外勤務手当、深夜勤務手当、休日出勤手当、宿日直手当、交替手当などの超過労働給与額を引いた額で、所得税や社会保険料を引く前の額です。

つまり、残業代と賞与を含まない、額面の月額です。自分の給与明細と比べるときは、基本給と手当のうち時間外手当を除いた額を使います(第7章)。また、平均は一部の高い賃金に引き上げられるため、真ん中の人の値と一致するとは限りません。

区分定義
一般労働者短時間労働者以外の、通常の所定労働時間・日数の労働者
短時間労働者同じ事業所の一般の労働者より1日の所定労働時間が短いか、1週の所定労働日数が少ない労働者
大企業・中企業・小企業常用労働者1,000人以上・100〜999人・10〜99人

年齢・学歴・企業規模で見る

令和7年(2025年)の一般労働者の賃金は、男女計で月34万600円(340.6千円)で、前年より3.1%増えました。男性は373.4千円、女性は285.9千円で、男性を100としたときの女性の賃金は76.6と、比べられる昭和51(1976)年以降で最も差が縮まりました。平均年齢は44.4歳、平均勤続年数は12.7年です。

令和7年賃金構造基本統計調査(一般労働者・所定内給与額の平均)
区分賃金(千円・男女計)
25〜29歳279.4
35〜39歳340.6
45〜49歳377.9
55〜59歳396.2
高校卒(年齢計)297.2
大学卒(年齢計)396.3
大企業(年齢計)385.1
小企業(年齢計)305.6

表の全体はデータ:令和7年の賃金に載せています。年齢・学歴・企業規模を組み合わせて自分の月給と並べるには、次のツールを使います。

この章の計算をする

年収相場チェッカー 月給を、年齢・学歴・企業規模別の平均と並べます。

確認の4択

賃金構造基本統計調査の「賃金」に含まれないものはどれですか。

所定内給与額は、時間外・深夜・休日の手当などの超過労働給与額を引いた額です。

令和7年の一般労働者の賃金(男女計)は前年比で何%増えましたか。

340.6千円で、前年比3.1%増です。

この調査の企業規模の「大企業」は、常用労働者何人以上ですか。

大企業は1,000人以上、中企業は100〜999人、小企業は10〜99人です。

出典

  1. 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況」(2026年3月24日公表)
  2. 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 主な用語の定義」
  3. 厚生労働省「賃金構造基本統計調査 調査の概要」

更新:2026年11月4日。この章は一般的な情報で、個別の税務・労務の助言ではありません。